英語学習の方法は様々ありますが、耳から学ぶオーディオブックは忙しい現代人にぴったりの学習法です。特にAudible(オーディブル)は、通勤や家事の合間など、ちょっとした隙間時間を有効活用できるサービスとして人気を集めています。
英語学習に取り組もうと思っても、「継続できるか不安」「どの教材を選べばいいのかわからない」という悩みを抱えている方も多いのではないでしょうか。そんな方にこそ、Audibleでの英語学習がおすすめです。
この記事では、2025年現在、Audibleで聴ける英語学習におすすめのオーディオブック10選をご紹介します。初心者から中級者まで、さまざまなレベルに対応した教材を厳選しました。あなたの英語学習がより楽しく、効果的になるヒントが見つかるはずです。
Audibleで英語学習するメリット
Audibleで英語学習を始める前に、そのメリットについて知っておくと良いでしょう。オーディオブックを活用した英語学習には、テキストだけでは得られない多くの利点があります。
隙間時間を活用できる
忙しい毎日の中で、まとまった学習時間を確保するのは難しいものです。Audibleなら通勤電車の中や家事をしながら、散歩中など、ちょっとした隙間時間に英語を聴くことができます。スマートフォンさえあれば、いつでもどこでも学習できるのが大きな魅力です。
特に日本人は「読む」「書く」能力に比べて「聴く」「話す」能力が弱いと言われています。日常的に英語を耳にする環境を作ることで、リスニング力の向上につながります。
リスニング力が自然に向上する
英語のオーディオブックを聴くことで、自然と英語の音やリズム、イントネーションに慣れていきます。ネイティブスピーカーの発音を繰り返し聴くことで、リスニング力が向上するだけでなく、自分の発音も改善されていきます。
特に初心者の方は、最初は聞き取れない部分も多いかもしれませんが、繰り返し聴くことで少しずつ理解できる範囲が広がっていきます。英語の「音」に慣れることが、リスニング力向上の第一歩です。
再生速度の調整で学習効果を高められる
Audibleの便利な機能の一つが、再生速度の調整です。初心者の方は0.8倍速などでゆっくり聴くことで理解度を高めることができます。慣れてきたら徐々に速度を上げていき、最終的には1.2倍速や1.5倍速で聴くことで、ネイティブの会話スピードにも対応できる耳を育てることができます。
また、同じ内容を繰り返し聴くことで定着度も高まります。最初はゆっくり、理解できるようになったら通常速度、さらに慣れてきたら速めに聴くという段階的な学習法も効果的です。
多彩なジャンルから選べる
Audibleには英語学習書だけでなく、小説やエッセイ、ビジネス書など様々なジャンルの英語コンテンツがあります。自分の興味のある分野の本を選ぶことで、学習のモチベーションを保ちやすくなります。
例えば、ファンタジー小説が好きな方は英語版のハリーポッターシリーズから始めてみるのも良いでしょう。すでに内容を知っている作品なら、多少聞き取れない部分があっても文脈から推測しやすく、挫折感も少なくなります。
初心者におすすめの英語学習オーディオブック
英語学習を始めたばかりの方には、基礎からしっかり学べる教材がおすすめです。初心者向けの教材は、日常会話でよく使うフレーズや基本的な単語を中心に構成されています。
『セリフで覚える!声優英単語帳』—アニメ感覚で楽しく学べる
アニメやゲームが好きな方におすすめなのが『セリフで覚える!声優英単語帳』です。プロの声優が演じるキャラクターのセリフを通して英単語を学べるという、ユニークな教材です。
単調になりがちな単語学習も、キャラクターのセリフとして覚えることで記憶に残りやすくなります。また、声優による発音は明瞭で聞き取りやすく、発音練習にも最適です。日本人が苦手とする「r」と「l」の発音の違いなども、声優の発音を真似ることで自然と身につきます。
収録されている単語は日常会話でよく使われるものが中心で、実用性も高いのが特徴です。アニメのような感覚で楽しみながら学べるため、継続しやすい教材と言えるでしょう。
『改訂版 もっとやさしい起きてから寝るまで英語表現600』—日常会話をマスター
朝起きてから夜寝るまでの日常生活で使える英語表現を600フレーズ収録した教材です。「朝の挨拶」「通勤中」「オフィスでの会話」「買い物」「食事」「就寝前」など、場面ごとに使えるフレーズが整理されているので、実生活に即座に活用できます。
各フレーズは日本語と英語で収録されており、まずは日本語を聴いて、次に英語を聴くという流れで学習できます。シャドーイング(英語を聴きながら同時に声に出して真似る練習法)にも適しており、スピーキング力の向上にも役立ちます。
特に海外旅行や外国人との交流の機会がある方には、すぐに使える実用的なフレーズが満載なので、重宝する一冊です。
『基本の78パターンで 英会話フレーズ800』—応用力が身につく
英会話の基本となる78のパターンを軸に、800のフレーズを学べる教材です。単なるフレーズ集と異なり、文法パターンを理解することで応用力を身につけることができます。
例えば「I want to ~(〜したい)」というパターンを覚えれば、「I want to eat sushi(寿司が食べたい)」「I want to go to Japan(日本に行きたい)」など、自分の言いたいことに合わせて単語を入れ替えるだけで様々な表現ができるようになります。
また、各フレーズは日常会話でよく使われる頻度順に並べられているため、優先的に覚えるべきフレーズがわかりやすくなっています。基礎からしっかり学びたい初心者の方におすすめの一冊です。
中級者向け英語学習オーディオブック
ある程度英語の基礎ができている方には、より実践的な内容の教材がおすすめです。ネイティブの自然な表現や、より高度なコミュニケーション能力を身につけるための教材を紹介します。
『2億語のデータでわかった本当に使える英語 ビッグデータ英会話』—実際に使われている表現を学べる
この教材の最大の特徴は、実際のネイティブスピーカーの会話データ2億語を分析し、本当によく使われる表現だけを厳選しているという点です。教科書的な表現ではなく、現実の英語圏で日常的に使われている生きた英語を学ぶことができます。
例えば、「How are you?」に対する返答として教科書では「I’m fine, thank you.」と教わりますが、実際のネイティブは「Good, thanks.」「Not bad.」「Pretty good.」など、様々な表現を使い分けています。このような実用的な表現の違いを学べるのが魅力です。
また、ビジネスシーンでのメールやプレゼンテーションなど、実践的な場面で使える表現も多く収録されています。中級者の方が次のステップに進むための良い教材と言えるでしょう。
『ネイティブがよく使う!英会話 瞬間返しフレーズ100』—会話の流れをスムーズに
英会話で最も難しいのは、相手の言葉に瞬時に反応して返答することです。この教材では、ネイティブがよく使う「瞬間返し」のフレーズを100個厳選して紹介しています。
「I see.(なるほど)」「That’s a good point.(いい指摘だね)」「Let me think about it.(ちょっと考えさせて)」など、会話をスムーズに進めるための便利なフレーズが満載です。これらのフレーズを使いこなせるようになると、会話の間(ま)が減り、より自然な英会話ができるようになります。
各フレーズは実際の会話シーンの中で紹介されるため、どのような文脈で使うべきかも理解しやすくなっています。英会話の流暢さを高めたい中級者におすすめの教材です。
『留学しないで「英語の頭」をつくる方法』—英語的思考法を身につける
日本語と英語では言語構造が大きく異なるため、日本語の発想のまま英語を話そうとすると不自然な表現になってしまいます。この教材では、「英語の頭」、つまり英語的な思考法を身につけるための方法を解説しています。
例えば、日本語では「私は寿司が好きです」と言いますが、英語では「I like sushi.」と主語と動詞が先に来ます。このような言語間の発想の違いを理解し、英語の思考回路を作ることで、より自然な英語表現ができるようになります。
また、日本人が陥りやすい英語表現の誤りや、文化的背景に基づく表現の違いなども詳しく解説されています。中級者が上級者へステップアップするための重要なポイントが学べる一冊です。
趣味や興味から英語を学ぶオーディオブック
英語学習を長続きさせるコツは、自分の趣味や興味と結びつけることです。好きなことを通して学ぶことで、学習のモチベーションを維持しやすくなります。
『ゲーミング英語フレーズ』—ゲーム好きにぴったり
オンラインゲームで海外プレイヤーと交流したい方におすすめなのが『ゲーミング英語フレーズ』です。「Let’s team up.(一緒にチームを組もう)」「Cover me!(援護して!)」「GG (Good Game)(いい勝負だった)」など、ゲーム中によく使われる英語フレーズを学ぶことができます。
ゲームジャンル別(FPS、RPG、スポーツなど)に必要なフレーズが整理されているので、自分がプレイするゲームに関連する表現を重点的に学べます。また、ゲーム特有のスラングや略語についても詳しく解説されています。
趣味のゲームをしながら英語も上達させたい方には、実用性の高い教材と言えるでしょう。
『英語でちょっといい話ベストセレクション』—心温まるストーリーで学習
短くて心温まる物語を通して英語を学べる教材です。各ストーリーは5分程度で聴けるため、通勤時間や休憩時間などの短い時間でも学習できます。
物語は比較的シンプルな英語で書かれているため、中級者レベルの方でも理解しやすくなっています。また、感動的なストーリーが多いため、内容に引き込まれながら自然と英語を吸収できるのが魅力です。
各ストーリーの後には重要フレーズの解説もあり、物語の中で使われた表現を実生活でも活用できるようになっています。リラックスしながら英語を学びたい方におすすめの教材です。
『Sword Art Online』—人気ライトノベルの英語版
日本発の人気ライトノベル「ソードアート・オンライン」の英語版オーディオブックです。すでに日本語版の内容を知っている方なら、ストーリーを楽しみながら英語を学ぶことができます。
ファンタジー小説特有の表現や、キャラクター同士の会話表現など、教科書では学べない多様な英語表現に触れることができます。また、日本のライトノベルが英語でどのように表現されるかを知ることで、日英の文化的な違いも学べます。
アニメやライトノベルが好きな方にとっては、趣味と英語学習を両立できる理想的な教材と言えるでしょう。
『The Great Passage(三浦しをん著『舟を編む』)』—日本文学の英訳で学ぶ
日本の小説『舟を編む』の英訳版オーディオブックです。日本文化に根ざした内容が英語でどのように表現されるかを学べる貴重な教材です。
辞書編纂という日本的なテーマを扱った作品が、英語でどのように表現されているかを知ることで、文化的背景の違いによる表現の違いを学ぶことができます。また、日本語の微妙なニュアンスが英語でどう訳されているかを比較することで、両言語への理解が深まります。
日本文学ファンの方や、翻訳に興味のある方におすすめの一冊です。原作を読んだことがある方なら、内容を理解しながら英語表現を学べます。
Audibleで英語学習を効果的に行うコツ
Audibleを使った英語学習をより効果的に行うためのコツをご紹介します。これらの方法を取り入れることで、学習効果を最大化することができます。
シャドーイングを取り入れる
シャドーイングとは、音声を聴きながら、少し遅れて同じ内容を声に出して真似る学習法です。この方法は、リスニング力とスピーキング力を同時に鍛えることができる効果的な練習方法です。
Audibleで英語教材を聴く際、最初は普通に聴き、内容を理解したら次はシャドーイングに挑戦してみましょう。最初は難しく感じるかもしれませんが、繰り返し練習することで徐々にスムーズにできるようになります。
特に発音やイントネーションの改善に効果的で、ネイティブのリズムを体で覚えることができます。通勤中や家事の合間など、一人でいる時間を活用して練習するとよいでしょう。
繰り返し聴いて定着させる
語学学習において重要なのは反復です。一度聴いただけでは記憶に定着しないため、同じ内容を繰り返し聴くことが大切です。
最初は全体を通して聴き、次は分からなかった部分を重点的に聴く、さらに次はシャドーイングをするなど、聴き方を変えながら繰り返すと飽きずに学習を続けられます。
また、1週間後、1ヶ月後にもう一度聴き直すことで、長期記憶への定着を促すことができます。Audibleのライブラリに保存しておけば、いつでも復習することができるのも便利な点です。
英語字幕や原書と併用する
オーディオだけでなく、テキストも併用することで学習効果が高まります。Kindleなどの電子書籍と併用すれば、聴きながら文字も追うことができます。
特に初心者の方は、最初は日本語訳と併用し、慣れてきたら英語のテキストのみを見るという段階的な学習法が効果的です。聴いて理解できない部分も、文字で確認することでより確実に理解できます。
また、知らない単語があった場合にすぐに調べられるのも、テキストを併用する利点です。電子辞書やスマートフォンの辞書アプリを活用して、その場で意味を確認する習慣をつけましょう。
目的に合わせた再生速度の調整
Audibleでは再生速度を0.5倍速から3.5倍速まで調整することができます。この機能を活用して、目的に合わせた学習を行いましょう。
初めて聴く内容や難しい内容は0.8倍速などでゆっくり聴き、理解度を高めます。慣れてきたら通常速度で聴き、さらに慣れてきたら1.2倍速や1.5倍速に挑戦してみましょう。速い英語にも対応できる耳を育てることができます。
また、復習の際は1.5倍速や2倍速で聴くことで、短時間で効率よく復習することも可能です。ただし、速度を上げすぎると発音やイントネーションが不自然になるため、発音練習が目的の場合は通常速度で聴くことをおすすめします。
英語学習におけるAudibleの活用シーン
Audibleは様々なシーンで活用することができます。日常生活の中で無理なく英語学習を取り入れるためのアイデアをご紹介します。
通勤・通学時間の有効活用
多くの人が毎日費やしている通勤・通学時間は、英語学習に最適な時間です。電車やバスの中でスマートフォンとイヤホンがあれば、すぐに学習を始めることができます。
混雑した電車の中では本を開くのが難しい場合でも、オーディオブックなら両手が自由になるため、つり革につかまりながらでも学習できます。また、運転中の車内でも安全に学習できるのがオーディオブックの利点です。
毎日の通勤時間が往復1時間あるとすれば、週5日で5時間、月に20時間もの学習時間を確保できることになります。この時間を有効活用することで、英語力は着実に向上していくでしょう。
家事をしながらのリスニング練習
料理や掃除、洗濯などの家事は、手は使うけれど頭はそれほど使わないという特性があります。この時間にAudibleで英語を聴くことで、家事をしながら英語学習ができます。
特に料理の待ち時間や、アイロンがけなどの単調な作業中は、英語に集中しやすいタイミングです。家事の合間に短い英語フレーズを声に出して練習するなど、アウトプットの機会も作れるとさらに効果的です。
毎日の家事時間を英語学習に充てることで、特別な学習時間を確保しなくても、自然と英語力を伸ばすことができます。家事の時間が毎日1時間あれば、1週間で7時間、1ヶ月で30時間もの学習時間になります。
就寝前の耳からのインプット
就寝前のリラックスした時間は、新しい情報を記憶に定着させるのに最適な時間です。寝る前の15〜30分間、ベッドに横になりながらAudibleで英語を聴く習慣をつけると良いでしょう。
睡眠中に脳は日中に得た情報を整理し、記憶として定着させる作業を行います。就寝前に聴いた英語は、睡眠中に無意識のうちに処理され、より効率的に記憶に残りやすくなります。
特に、短いストーリーや簡単な会話表現など、リラックスして聴ける内容がおすすめです。ただし、あまり集中力を必要とする難しい内容は避け、心地よく眠りにつけるような内容を選びましょう。
資格試験対策としての活用
TOEIC、TOEFL、英検などの英語資格試験の対策にもAudibleは活用できます。試験対策用のオーディオブックを選べば、効率的に学習を進めることができます。
特にリスニングセクションの対策として、実際の試験と同じような音声を繰り返し聴くことで、試験本番での緊張感を軽減することができます。また、スピーキングセクションがある試験の場合は、シャドーイングを取り入れることで発音やイントネーションの改善にもつながります。
試験直前期は、通常の学習に加えて、移動時間や家事の時間などあらゆる隙間時間を活用して、集中的にリスニング練習を行うことで、試験本番での得点アップが期待できます。
まとめ:Audibleで英語学習を楽しく続けるために
Audibleを活用した英語学習は、忙しい日常の中でも無理なく続けられる効果的な方法です。初心者から中級者まで、自分のレベルや興味に合わせた教材を選ぶことで、楽しみながら英語力を向上させることができます。
シャドーイングや繰り返し聴くなどの学習法を取り入れ、通勤時間や家事の合間など日常の隙間時間を活用することで、特別な学習時間を確保しなくても着実に英語力を伸ばすことができます。
何より大切なのは継続すること。興味のある内容を選び、無理のないペースで続けることが、英語学習成功の鍵です。Audibleで英語の世界を広げ、新たな可能性を探ってみてください。